ね こ ろ ぐ

イヌのココロを持ったネコ。イタリア暮らし。ドラマチックな毎日をつづっています。

バーリ旧市街にくらす人々 / 夜のポリニャーノ・デル・マーレ きれいでしょ!

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ポリニャーノ・デル・マーレ

 

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バーリ市、画面右に見える海上に浮かんで見える地域が旧市街、ビル群が並んで見える地域が新市街。

 

BARIの旧市街は、古い歴史と偉大な過去の建造物、個性的な街並みを持ちながら、すぐ近くのポリニャーノ・デル・マーレやオストゥーニといった観光地に比べ、管理や修復が大幅に遅れている。

よく言えば、その分、観光ずれしていない本来の姿が残っているともいえるのだが、じつはこの町はほんの10年、15年くらい前まで犯罪を組織する二つのファミリーによって支配されている感が強かった。

それゆえ、イタリアではどこの街にもある歴史的中心地区でありながら、ココは観光客からも地元、バーリの住人にとっても閉鎖された地域であったようだ。

大量の逮捕者を出し、荒れた町が徐々に修復され、警察の管理が行き届くようになり、現在の状況になってきたといえる。

わたしも、『バーリの旧市街に行く。』といった時、フィレンツェのひとたちからは『やめたほうがいい』、『危険だから気をつけろ』、『一人で歩くな』と何人からも言われた。

不安な気持ち、いっぱいで行ったが、実際に行ってみると、フィレンツェの人たちが私に忠告してくれたような状況は先に書いたような理由で思ったほど不安は感じなかった。

確かにバーリの町は豊かな人々が暮らす新市街と、貧しい旧市街という対比がはっきり見られる。

旧市街の住宅は小さくて、兄弟の多い大家族が寄り添うように暮らしている。

貧しさは、分け合う大切さや人の痛みがわかるから、傷ついた人、困った人にはとても優しい。

寛大で素直で正直だ。

通り過ぎる旅人の私たちを恐れることもなく、何人の人たちが、彼らの小さな家に招き入れ、『ご飯は食べたか?』『のどは乾いていないか?』と聞いてくれたことだろう。

この町を愛して、よくしようと頑張っている人たちもたくさんいる。

 

 だが貧しさは、貧しさゆえに心を曲げることも多く、まがった手で育てられた人間はまっすぐ育たないことも多い。

 今日のインターネットの新聞の見出しの中に、生活保護を受けている人がパチンコなどにお金を使うことを監視する、しないの記事を見ながら、バーリのことがふと頭にかすめた。

 やむを得ない状況に陥って生活保護を受けている人もいるだろう。そういう人たちがたまに息抜きにパチンコに行ったり、お酒やたばこを吸うことは批判できないと思う。

 でも、パチンコやギャンブルの依存症から抜け出すことができず、ゆえに、生活保護を受けないといけない状況の人は、生活保護費を出すことが、解決には結びつかない。

 まず、まがった心や手をまっすぐになるよう、お金以外のものをたくさん差し出してあげなければいけないと思うのだけど、

どうすればいいのだろう・・・