火吹き男のはなし
写真:Civita di bagnoregio
ヨーロッパには不況の風がびゅうびゅう吹いている。
イタリアも嵐の真っただ中。
イタリア人のバカンスも毎年少しずつ短くなり、今年は1週間どこかに行ければいいほうで、ほとんどの人は1週間以内か、週末だけなんだそう。
1か月のバカンスを過ごしたことはもう遠い昔のこと。
とはいうものの、夏の間、どの町でもイベントを欠かせることはできない。
この不況、路上芸人にも影響が出ているようで、先日のインタビューで火吹き男がこんなことを言っていた。
【リクエストの電話】
企画側:『ちょっと、イベントを計画してるんですが、出演料はいおいくらですか?』
火吹き男:『ワンステージ600ユーロです。』
企画側:『うーん、別の人に聞いたら400ユーロって言ってたんですが、こっちの予算があるので350になりませんか?』
最近、特にこんな風に値切られることが多いので、火吹き男はこう答えるんだそうだ。
『ガソリンを口に含んで、火をつけるだけだよ。自分でやったらどうだい?』
大道芸にも不況の風は吹いているようだ。
ぴゅー、ぴゅー・・・