ね こ ろ ぐ

イヌのココロを持ったネコ。イタリア暮らし。ドラマチックな毎日をつづっています。

帰ってきました。

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Volterra フィレンツェから車で1時間くらい。エトルリアの街。アラバストロ(雪花石膏)で作られた工芸品が有名。

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帰ってきました。

日本にいる間も1回くらいは更新したかったのですが、午前中に一つ、午後にランチを兼ねて2つ、3つ、夕食と、売れっ子女優並みのアポイントがあって、もう夜になるよくたくた。

みんな日本でゆっくりしてきたと思ってる人が多いんだけど、イタリアにいるより忙しかった。

母は、どこか温泉でも行こうといっていたけれどそれもかなわず。

1回だけ、夕食後に近くにある健康ランドに行った。

イイねぇ、日本は!

 

あー、体は一つしかないからねぇ。

分身の術を習いたい。

 

ヨーロッパでは『労働』はアダムとイヴが犯した罪の償い。

だから忙しくはたらなかければいけないことは、喜ばしいこととはされない。

『忙しそうだね?』

という質問には

『Purtroppo...(残念ながら)』と答える。

 

イタリアでも今この経済危機で状況は少し変わってきた。

新しいお店を開いてもお客さんが来ない。

来ても売り上げが上がらない。

家族経営の小さなお店では異常に高いお家賃と、税金のため、売り上げがあっても利益が残らないという。

 

フィレンツェは職人の街と言われ、よその町にはないマエストロたちの作ったレベルの高い工芸品のお店がたくさんあった。

でも、手間ひまかけてつくられたものは、たくさん作れるわけでもなく、かといって高価なものがたくさん売れることもないから、街の中心地にあった工房は、もう、閉めてしまうとか、郊外に移転するとか、 ひとつ、また一つと消えつつある。

だから最近はどこの街に行っても、大きな資本の同じお店ばかりが並んでいるようになった。

さびしいねぇ。

 

先に書いた、『お忙しそうですね。』という同じ質問に日本では

『おかげさまで。』と答える。

日本では、働く、することがいっぱいある、ということはいいことで、人がウラマシがることなんだ。

 

そういう意味ではわたしも

『おかげさまで。』

と答えなくちゃいけない。

 

今日、メールでメキシコにバカンスに行った友達から斜めになった海辺のヤシの木に寝そべる写真が送られてきた。

やっぱり、労働は罪びとに課されたバツなんだ、という言葉が頭をかすめる。

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